オーリン・ステファンス設計の現存するヨットの写真集
アメリカ屈指のヨットデザイナー、オーリン・ステファンス設計による現存する名艇の写真集です写真集・本の解説
オーリン・ステファンスは、今日のようにレーシングヨットが個人の能力ではなく、企業力でデザインされる以前のヨットデザイナーとしては最後、そしてアメリカで最も成功したヨットデザイナーのひとりとして知られます。彼の名声を高めたのは、1934年に敗れはしたものの英国のニコルソン設計によるEndeavorが圧倒的なスピードを見せつけ、次回のアメリカズカップでは英国が間違いなくカップを奪還するだろうといわれた1937年、Rangerを設計し挑戦艇を寄せ付けなかったことでした。アメリカズカップは大戦で長い中断を余儀なくされ、1958年に再開された時にはビッグボートの時代は終わり、12Mクラスの時代となりますが、12Mクラスのアメリカズカップ防衛はオーリン・ステファンスによるところが大きかったといえます。戦後の、防衛艇計4艇のデザインを担当したばかりでなく、アメリカ初12MクラスVimは英国の12Mクラスレースで勝率5割近い強さを誇り、この軽量化された艇がアメリカの12Mクラスの進歩に果たした影響は計り知れないものでした。本書は、写真家フランコ・ペースの労によるところが多く、現存するオーリン・ステファンス設計のヨットの魅力がリアルな写真で余すところ無く伝わってきます。
写真家・著者・編者について
フランコ・ペースは1942年生まれ、ヴェネツィア湾を望むイタリア・トリエステをベースに、20年以上に渡って世界中を回りヨットや船を撮り続ける写真家です。良く知られるヨットやノーチカル関連の出版社との契約も数多く持っており、パブリシティ関連に加えポスター、カレンダー、写真集など、コンスタントに年間1000枚以上の写真をリリースしています。どちらかといえば、セーリング、ヨッティングの躍動感をダイナミックに写しはするものの、芸術的というよりは生々しくリアルな作風が特徴で、その写真は欧米の主要なボーティング・ヨッティングの雑誌の紙面を飾り、彼の出版界とヨッティング・セーリング誌の愛読者への貢献は計り知れないといわれています。
クラシックヨットに対する畏敬の念も強く、アメリカのWooden Boat Books社より出版された"Sparkman & Stephens"、 "Charles E. Nicholson and His Yachts"、 "William Fife"、この20世紀前半に活躍した3人(2人+1組)の名ヨットデザイナーのフネを取り上げた3部作では、現存するクラシックヨットの写真の撮影はもとより、キャプションも自ら書き、一部では他所からの写真を発掘するにまで及び、まさに彼の努力によって往年の古きよき時代のヨットの名設計者の仕事を我々が目にすることができました。
本 写真集の仕様・概要
書名 : Sparkman & Stephens, Classic Modern Yachts スパークマン&ステファンス、クラシック・モダン・ヨット体裁 : ハードカバー、函入り、160ページ、265mm X 355mm、英語
著者 : Franco Pace フランコ・ペース
出版 : Wooden Boat Publications 2002年
ISBN : 0937822752
現地参考価格(本体表示価格) : $59.95(USA)














