ローゼンフェルドコレクションのベストショット集
戦前の素晴らしいセーリングシーンの写真集。アメリカの地の利を活かした戦前のアメリカズカップの珍しいシーンの写真も収録されています。絶版、入手困難です写真集・本の解説
100万枚に上るというローゼンフェルドコレクション。ここから、ベストショットを選ぶのは容易なことではありません。"A Centuruy under Sail"はローゼンフェルド家自身による編集といった意味で重要なものですが、本書は1987年のアメリカズカップ(ルイヴィトンカップ)へ挑戦した"Itlia 2"と"Itali 3"の設計を担当したフランコ・ジオゲッティの選定による85枚のベストショット写真集す。"Cruising""Working""Racing""America's Cup"の4章構成で、特に4章のAmerica's CupではReliance(1903)の建造、Ranger(1937)のキャビン、Shamrock5のキャビンやリプトン卿の全ページ写真、1903年のニューヨークヨットクラブ、レースコミッティーの写真など、他ではお目にかかれない貴重な写真が取り上げられています。尚、キャプションは巻末にまとめられており、大変見易い本に仕上がっています。重版なし。近日、入手困難。写真家・著者・編者について
ローゼンフェルド家は元々オーストリアにあって、モーリス・ローゼンフェルドは1885年オーストリアに生まれました。やがて一家はアメリカに渡り、モーリスはニューヨークで育ちました。父親は彼に医者になることを望みましたが、彼は写真家の道を選び、当時アメリカで最も有名な海の写真家のひとりであったエドウィン・レビックの下で働きます。独立して自らのスタジオを持ったのは1910年で、ニューヨークとニューイングランドの海に関わる商業写真の事業は順調で、やがてモーリスの3人の息子たち、デビット、スタンレー、ウィリアムは次々と父の仕事に参加することとなります。
1929年、そのキャリアの頂点でエドウィン・レビックが急逝しました。レビックはニューヨークヨットクラブのオフィシャルフォトグラファー、つまり当時のアメリカズカップのオフィシャルフォトグラファーでしたが、1930年のレースではレビックの急逝を受けて、レビックのスタジオの弟子たちに加え、ローゼンフェルド達も撮影に参加しました。以後、ローゼンフェルド家はアメリカで並ぶべきものが無い存在としてアメリカズカップをはじめとするアメリカの海のシーンを撮り続けました。
1968年、モーリス・ローゼンフェルドは亡くなり、それ以降も有名な”Flying Spinekers"や"Once in a Lifetime"を撮ったスタンレーを中心にビジネスは続けられましたが、1984年100万枚にも上る膨大なネガ・フィルムは、コネチカット州のミスティックシポートミュージアムに売却されました。理由は定かではなく、将来にわたる保存を考えてのこと、事業としては父親と3人の息子で完結が見えていたこと、1983年、永遠と思われていたアメリカスカップの防衛に敗れカップがオーストラリアに渡ったこと・・・様々ですが、スタンレーはアメリカズカップの変貌に大きな幻滅を感じており、その仕事を続ける意義を見出せなかったといわれます。そう、いつしかヨットの舷側にスポンサーのロゴマークが・・・2002年スタンレー・ローゼンフェルドがマイアミの自宅で永眠しました。
ローゼンフェルド一家の作品は、写真集"Sail & Sailing"(重版未定、市場在庫のみ)、"A Century Under Sail"(スタンレー自身による編集)、"Sleek"に見ることができます。
本 写真集の仕様・概要
書名 : Sails and Sailing セールス・アンド・セーリングス体裁 : ハードカバー、175ページ、245mm X 300mm、英語
著者 : Rosenfeld Collection ローゼンフェルド・コレクション(写真)、Franco Giorgetti フランコ・ジオゲッティ(編集)
出版 : Mystic Seaport Musium 2000年2版 (1999年初版)
ISBN : 0913372889
現地参考価格(本体表示価格) : $50.00(USA)














