09/16 横須賀 こだわりの人々

バーバラ・クーニー、ロバート・マクロスキー、エリック・カール、レオ・レオニ:店長日記の写真:ポスター販売・Ocean-Note
僕も相当な”こだわり”を持ってアートポスターを販売しているつもりだが、その道その道で”こだわり”を持って諸事取り組んでいる人はおられるものだ。横須賀上町教会のM先生もそのお一人で、M先生が園長を務める めぐみ幼稚園は、我が娘を通わせながら言うのも何だが、素人目で見てもおよそ大多数の親達にウケるとは思えない”こだわり”がそこにある。園児わずか30名ちょっとしかいないのに、先生4人、これに園長と牧師のY先生が加わる。そんな極めて濃度の高い体制で、例えば保育中のちょっとした出来事を園児の降園後、延々1時間も2時間も話し合ったりしていたりする。でも、そんな裏方事情を親達に伝えてその仕事をアピールするでもなく、丁寧といえば丁寧ながら、経営効率と”ウケ”いった点で見れば・・・これまた我が娘を通わせながら言うのも何だが完全に失格だろう。でもM先生は「ウチにお子さんを入れる親御さんはこだわりを持っていますから」と涼しげだ。僕が長女の幼稚園選びのときに付けた注文は、いわゆる知育教育に力をしないこと、行事が多くないこと、園児に優劣が付かないこと・・・などだが、そのような面での親としての満足度はほぼ満点だ。M先生に言わせりゃ、僕も”こだわり”を持った親の一人ということになるのだろうが、不思議なことに、オーシャンノートに出入りして茶飲み話をする常連さん・・・最近ふと気づいたのだが、皆、お子さんはめぐみ幼稚園の卒園生なのだ。”こだわり”・・・類は類を呼んでいるのだろうか?

さて、来る10月3日、上町教会として初めての試み、伝道集会を開催することになった。僕は無宗教な人だが、浮世の義理で、チラシの原稿を”ノーギャラ”で(苦笑)作って差し上げることになり、打ち合わせしてると、そこにまた”こだわり”の輩が・・・貧食日記のeinenさんである。einenんもクリスチャンではないが、営業マン時代、ウォーキングディクショナリーと呼ばれた僕が歯が立たない教養人で何でも良く知っている。上町教会の伝道集会、賀川豊彦献身100周年というサブタイトルが付くのだが、チラシの原稿を作りつつ賀川豊彦といわれても誰なのか、僕はさっぱりわかっちゃいない。ところがeinenさん、M先生と二人で賀川豊彦さんやらキリスト教の伝道の話で盛り上がり始める。こちらはチンプンカンプン、本職の牧師のM先生とeinenさんの会話がオーシャンノートの狭い店内で異様な空中戦の様相を呈している。(ちなみに賀川豊彦さんはその昔、有名な全国伝道の折、茨城県の女房の母親の実家にも寄宿されたのだとか・・・)einenさんが来ると、僕の方にしても場末な横須賀上町にあって普段は空振り気味の”こだわり”に火がつく。昨日は絵本の話で盛り上がる。ウェブでは販売していないが、バーバラ・クーニー、ロバート・マクロスキー、エリック・カールなどを置いていて、共通するのは作者自身の生き様に大変感銘を受けたというこだ。店で売っている絵本には、(参考のための)翻訳を付けさせていただいているのだが、作者自身のことを詳細に調べないと、翻訳にあたっては支障をきたす。マクロスキーの場合は、メイン州の自然と素朴な暮らしぶりを愛し、これを詳細に生き生きと描いたところに惚れ込んであり、特に作品の中でそのシチュエーションがある程度特定できて、まるでそこに居るかのような錯覚を受けるリアリティに価値を見出している。”One Morninng Maine”には上記翻訳と作中に出てくる、コンドンズガレージの写真(2008年現在でも現存)をおまけに付けている。レオ・レオニは有名な”Swimmy”。10代のころはポケットに谷川俊太郎の詩集なぞ忍ばせていたものだったし、小室等とのコラボも大変感銘を受けたもので、決して名訳といわれるスイミー谷川訳の向こうを張ろうとしてるわけでもないが、レオ・レオニがアメリカでの成功をすべて捨ててイタリアで一から始めようとする自分自身を描いたのが”スイミー”だという解釈をした。ただ、みんなで力を合わせれば何かができるなんていう生易しいものではない!とこの作品から感じるのだ。エリック・カールはアメリカに渡る夢を叶えたとき、ニューヨークの土を踏んだ彼のポケットには僅か40ドルしか無かった・・・余り知られていないがエリックカールのニューヨークタイムスでの職を紹介したのがレオ・レオニだった・・・そんなエリック・カールの生き様に感銘を受けると同時に、ただ見て楽しいというだけでなく、そこに万物の輪廻のような刹那的な運命感を強く感じつつ”意味”を考察する・・・”こだわり”も良いが、一歩間違うと、偏執・・・パラノイア=分裂症といわれてもしょうがないような”こだわり”がオーシャンノートには渦巻いているのである。逃げるが勝ち・・・かも?いやいや冗談です(2008,9,16)

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