09/25 空母三題

空母ジョージワシントン:店長日記の写真:ポスター販売・Ocean-Note

今日の横須賀は朝っぱらから、ひっきりなしにヘリが飛びっぱなしだ。アメリカ海軍の航空母艦、CVN-73,U.S.S.George Washingtonが入港(10:00着岸予定)するのだ。横須賀に住んでいりゃあ、空母なんざ珍しくもない。我が家からも、ちょいと沖に目をやれば浦賀水道を行く空母がいたりするものだ。しかし、こんなにものものしいのは久しぶりのような気がする。知ってる人には当たり前のことだが、空母というものは着岸してる時には艦載機を積んでいない。現在ではカタパルト射出だから、風上に全速で向って合成風力のみで発艦していた時代とは違って、発艦できないこともないのだろうが、停泊している港で飛ばしても危なっかしいのだろうし、現実には横須賀入港であれば相模湾で厚木基地に艦載機を移動させている。つまり丸腰というわけだ。まさか、誰かが衆目のなかで横須賀あたりにいる空母に向ってぶっ放してくるほど緊迫した情勢にも思えないが、対潜ヘリは露払いよろしく警戒にあたっている。8:30過ぎ、観音崎を越えたGWが見える。さすが全長333m、デカい。

僕はミリタリーマニアでも何でもないが、一時、ジッポーライターを集めることに熱を上げていた時代がある。今から20年も前のことだ。その頃の勘では、必ずヴィンテージジッポーのマーケッが形成されてブームが起きると思っていたが、腕時計は首尾良く比較的整然と相場感のある市場が形成されたのに比べ、ジッポーはきちんとした市場が出来なかった。だから今でもヴィンテージジッポーは買うときは高いのに売ろうとするとタダみたいな値段でしか売れない。さて、集めるにしてもテーマを絞らないとコレクションになりにくい。たまたま渋谷のロフトで最初に買ってしまったのが、1960年製のUSN(United States Navy)バッチ付きだったこともあり(あの錨が素敵な感じがしたのだ)、アメリカ海軍のヴィンテージモノを集めた。渋谷や原宿、下北沢の雑貨屋さんやミリタリーショップ、六本木ロアビル前のアンティーク市、果ては大阪のアメリカ村まで立ち寄ったりもした。いつの間にやら収集も進まなくなったが、そんな50ケばかりのコレクションの中で一番古い年代のものは空母ミッドウェイのジッポーだ。底の刻印ではパテントナンバーPAT2032695が入っており1946年から1953年の製造であることがわかる。さらにケースはスチール、第二次世界大戦終戦とともに真鍮製に戻されたケースが朝鮮戦争勃発で再びスチールになったのは1951年〜53年、従ってこの空母ミッドウェイのジッポーはこの3年間に製造されたものだ。当時のミッドウェイはまだ太平洋第七艦隊所属ではなく、第六艦隊所属(地中海艦隊)で注目は中将座乗の2つ星が刻印されているところだ。アメリカ海軍でも艦長は大佐だから中将ということは・・・司令部が座乗していたことを示す。その中将がどなたなのかまでは調べ尽くしていないが・・・空母に2つ星、おまけに50年代のスチール製、そしてこのジッポー、実はワールドフォトプレス社発刊のジッポー読本(第1号か2号かどちらかだったが失念)にも写真が載ってるそのものズバリなのである。まさかその実物が我が手中にとは思いもよらなかったが、新宿の加賀屋で入手した。そこそこのギター(つまり全単板ってこと)が一本買えてしまう値段だった。(ため息・・・ご覧になりたい方はいつでもどうぞ。店に飾ってあります)ミッドウェイはその後永く第七艦隊の空母として活躍、僕も横須賀移住後、何度か見学で乗艦した。

で、先ごろまで横須賀にあり退役したのがキティホーク、栄えあるFirst Navy Jackを掲げていた船である。横須賀の人でもこの13本の縞にガラガラヘビの旗をキティホークのインシグニア、ロゴと勘違いしている人が多いようだが、これは1977年以降、アメリカ海軍最古参の艦船艦首に掲げられる旗だ。ヘビの下には小粋に"DONT TREAD ME"・・・”俺を踏むんじゃねぇ”・・・   キティホークというのはキティちゃんの鷹という意味ではもちろんなくて、ノースカロライナ州アウターバンクスのキルデイビスヒル一帯をさす地名だ。キルデイビスヒルというのは1903年、ライト兄弟が初飛行に成功した場所のことで、飛行機にちなんだ空母の艦名にライト兄弟にちなんでこの地名が使われたというわけで、キティホークのインシグニアは複翼のライトフライヤーが描かれている。思い出したのがご覧のボックスアート。これは試作したのみで販売に至らなかった(2008年9月現在)しているのだが、ライトフライヤーの精密模型にアメリカ50州25セントコイン(50州それぞれの図化の25セントコインを発行するプログラム)のノースカロライナ州編、ライトフライヤーが描かれたコインを組み合わせてディスプレーアートに仕立てたものだ。アウターバンクスの灯台の研究をしている時にキティホークのことが頭から離れず、思わず作ったものだが、思えば空母のキティホークがチラついていたのかもしれない。

書いたとおり、ミリタリーマニアでも何でもない僕だが、空母ってえのは・・・・何て気になる存在なんだろう・・・と思うのは僕だけだろうか?(2008,925)

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