05/14 人生はパッチワーク

観音崎20090514:店長日記の写真:ポスター販売・Ocean-Note

昨日は定休日、たまたま8回目の結婚記念日だった。結婚してしばらくは、今から見ればあきれるほど享楽的な日々を送っており、ケーキと言えば麻布のピラミッド(友人が勤めていたので贔屓だった。そんなに騒がれる店じゃあないが、友人からその材料の良さや、まさに昔ながらのキツイ手仕事を聞くとシンプルながらしっかりした味には惚れ込むばかりだった)のものばかりいただいていたものだったりしたが、自分で商売を始めるとやってる人ならおわかりの通り、そんな余裕のあるものではないから、物心ついた子供達にたまにはいい思いをさせたくて、久しぶりに8年前に結婚式を挙げた観音崎京急ホテルのティーラウンジでケーキをいただいた。

僕の結婚式はこれまたなかなか注文が多いもので、ここの海の前で結婚式をするんだ!と決めてからホテルに打ち合わせに行くものの、最初はイメージを分かってもらうのに苦労した。ホテル側にしてみりゃ、長年の経験でベストな方法論を持っているのだろうが、僕はそんな事はなっから聞いちゃあいない。オーシャンノートの店のイメージもそうだが、どうも僕の頭の中には外国の静かな海辺の街の某所・・・というものがついて回る。言えば、この時のイメージはイタリアの海辺の小さくてこぎれいなレストランの庭で、気の会う友人達が集まってあげる結婚式といったところで、諸事お世話してくださった観音崎京急ホテルのK女史(今は3代目のオーナーになってしまったが、僕が大好きな場所のひとつ、観音崎のマテリアというレストランをプロデュースしたのがK女史で、そんなことからも意気投合した)との話も最初はかみ合わなくて、2時間も3時間も話すうち「要は、大人の結婚式ね?わかったわ!」と・・・あとは、ホテルの出来合い部分をすぐにとっぱらってくれて、ほぼイメージ通りの一日を作ってくださった。この8年で観音崎も変わって横須賀美術館が出来たり、観音崎京急ホテルも大きなスパ施設を作り、チャペルを新設、天候や季節任せのガーデン結婚式はやらせてくれないようだが、今もプールサイドのヤシの木は健在だ。結構な享楽的生活を送っていたとはいえ、結婚した時の気持ちはそれなりに改まったもので、ローマカトリック式の儀式を終え、みんなで食事を終えた後、その足で市役所に行って婚姻届を提出、初めての夕食は・・・イワシを焼いて食べた。そう、質素な暮らしを心掛けようとの思いからである。その通り、今日、誠に質素な生活を強いられている日々(苦笑)であり、昨日の夕食は普段と変わらず、それでも夜は数年前にウィルクハーン・ジャパン創業10周年で貰ったドイツのリースリングワインで乾杯、さあ・・・寝ようと思って歯を磨いていると・・・歯の詰め物がとれてしまった。結婚記念日なのに厄・・・(後日加筆、家の近くの西村歯科医院の西村先生に直してもらった。お医者さんは、ある種職人さんだから、他ん家で直した歯なんかいじりたくもないだろうに、以前も一回あったのだが、西村先生は「問題ないようだからそのまま付けますね」と快く再接着してくれる。訳もなくやたら削られることを思えば感謝である。西村先生は学生時代はヨット部、医院もどことなくそれを感じさせてくれる。ちなみに内科系は、今は仲良しになってしまった上町のうつみこどもクリニックの内海先生に診て貰っている。小児科で見てもらう・・・これは穴場です!)

しかし、思えば人生はパッチワークのようなものである。悪い歯があるからとて、それを抜いちゃうわけにはいかない。直さなきゃいけないのだ。親元を離れて気ままで100%完璧な自分好みの生活を作り上げていたとしても、そこに妻と言うでかいパッチが張られて、次次と娘達が生まれて、僕の人生のキャンバスにはこれまた巨大なパッチが張られる。このパッチ、消しゴムで消えるものとは違うのだ。そうやって日々、パッチを当て当て生きているんだなあ・・・PCの上書き保存とは訳がちがうし、リセットなんて・・・やってるつもりでも出来やしない。それがどんなパッチであろうとも、全く同じ大きさと形のパッチなんてありえないわけで、その人の人生には必ず昔貼ったほんの爪の先ほどパッチが覗いていたりするものだ。あわてず、あせらず、真面目にコツコツ、パッチパッチ・・・(2009,5,14)

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