04/09 北野武 A Scene at the Sea

北野武 あの夏、いちばん静かな海:店長日記の写真:ポスター販売・Ocean-Note

1991年公開、北野武監督の3作目”あの夏、いちばん静かな海”、脚本上の設定は承知しないが撮影されたのは横須賀ということで知られるが、これがまた我が家からはすぐ近くである。だからどうだということではないが、丁度、1990年の夏に横須賀に移った僕にとってはとても懐かしい風景の連続なのである。ちなみに、「サーフィンのシーンは千倉」ということであまり知られていないようだが、大会に出るところを除いては練習をしているところは湯河原・吉浜のはずだ。僕は子供の時から伊豆方面に魚釣りに大層出かけたものだから、不思議なもので湘南から西湘、伊豆の伊東あたりまでの海岸を見れば大体どこらへんか判る。

”おれたちひょうひん族”というテレヴィ番組がエラくウケていたが、北野武さんはタケちゃんマンだったし、片岡鶴太郎はカメラに向かってお尻の穴を丸出しに、長野智子さんも結構愉快なキャラだったように記憶している。それが北野氏も片岡氏もゲイジュツ家、長野さんもニュースステーションでシリアスな報道を鋭く現場リポートしている。

この”あの夏、いちばん静かな海”という映画は、当時なかなか高い評価を得たそうだが(故淀川長治さんにいわせれば「日本映画で一番好き」だったとか)、あいにく今も昔も映画に殆ど興味が無い僕は見たこともなかった。確か3年くらい前CATVで放送されていたのを見て「横須賀だ!」と興味を持った次第、この度、思い立ってDVDを買ってじっくり見た。キタノブルー(キタノブルーはきっとヒロシゲブルーから来ているに違いないだろう)に彩られた映画は気持ち良いの一言。そして僕にとっては、丁度引っ越してきたばかりの横須賀がたくさん映っていて胸キュンに尽きる。いつの間にやら・・・生まれ育った東京・中野で暮らした時間と、横須賀に住み始めてから今日までの月日もトントンになりつつある。終の住処になるかもしれない。

主人公がサーフィンを始めるきっかけになる捨てられたサーフボードを拾うのは、横須賀青果市場から少し東に来たあたり、そして何度も出てくる二人でサーフィンに出かける猿島が背景にあるシーンは現エイビイ大津店が空き地だった頃、そこを過ぎると馬堀海岸も出てくる。二人を馬鹿にする友人たちがサッカーをしている空き地も現エイビイ大津店の空き地で、道路の向こうのカニ料理のカニの甲羅本店は今も変わらず、横のフライングガーデンは建て替えられた。

何でも、その前年に公開された”稲村ジェーン”を見た北野監督は「こんなんでいいなら、オイラがサーフィン映画を撮ってあげる」と言ってメガホンをとったのだとか。今やフランスで勲章を受けるゲイジュツ家になってしまった。

馬上少年過
世平白髪多
残躯天所赦
不楽是如何

(2010,4,9)

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