04/22 読書 横須賀学の会の本

横須賀学の会・デッカーさんの本:店長日記の写真:ポスター販売・Ocean-Note

このところ、どうした訳か本を持ち込まれる方が続いている。ご近所の床屋さんのアベカワさんは放送大学を御卒業した時の卒論”氷河期の気候変動の原因についての考察”、市会議員のねぎしかずこさんは”日米同盟と戦争のにおい”、横須賀学の会の大橋さんは”黒船の再来”の翻訳原稿・・・どれも門外漢である僕には随分キビシイ内容、重ねて老眼の進行が強烈ですっかり活字に弱いのでなかなかはかどらない。何で皆僕に読ませたがるんだろう(苦笑)・・・まあ、ねぎしさんについて言えば、僕ごとき無教養な人間が知識人たる議員さん相手に勝手に主義主張の持論を展開したりしたもんだから、ねぎしさんにすれば「もっと勉強なさいっ!」くらいのお気持ちなんだろうと思う。ちなみに僕は一介の商人だから無思想、無宗教、無党派である。(笑)

さて、横須賀では横須賀学の会がご活躍である。(以前にも日記で書いた)オーシャンノートから歩いて5分くらいの小高い丘に中央公園という公園がある。ここから東京湾を眺めるように鎮座するのは、米軍横須賀基地第4代の司令官デッカー大佐の銅像だ。実は今時の横須賀では、小栗上野介やレオンス・ヴエルニーの銅像に頷く人は居ても、デッカー大佐の銅像を見て、それがどういう人で何をした人なのか、何で銅像までこしらえたのか知る人は少ない。まさに風化しているお話なのである。

結論から言えば、デッカーさんは、今は横浜にある栄光学園や横須賀学院、聖ヨゼフ病院、衣笠病院の開設、”横須賀”の民主化に尽力した方である。その日本での仕事を振り返った回顧録が”Retuen of the Black Ships”で、420ページにも及ぶ大冊は1978年にアメリカで出版され日本の関係各所にはデッカーさんから贈呈されたらしい記録もあるのだが、翻訳されることもなく忘れ去られた存在になっていた。しかしながらその内容は、まさに日本の民主化の夜明けといった観点からも一級の資料である。マッカーサーやらGHQについてはしっかりとした研究がなされているけれど、一介の基地司令官の回顧録といことで片づけられていたのだろう。

さすがこの辺が横須賀学の会といったところか、約3年前、去年やっていたウワマチナイト(オーシャンノートでの月例パーティ)の唯一の皆勤者でもあるIさんが、たまたまこの原書を見つけて会に持ち込んだところ、稀有な史実を目の当たりにして「ヨシ、翻訳して翻訳本を出版しよう」となったそうで、去る3月一杯で翻訳が完了したそうだ。実際の出版までは、デッカーさんご本人は亡くなっており原書の出版社も解散しているとのことで著作権や翻訳権のあたりが未解決でもうしばらく時間がかかるのだそうだが、とりあえず成果物として翻訳原稿を資料の形で製本したのが僕の手元にある本だ。

僕は横須賀学の会のメンバーでも何でもないが、常々、オーシャンノートは文化の発信拠点でありたいと願っているので(願っているだけで・・・理想は高く現実は厳しく・・・苦笑)、去年も講師として協力させていただいたし、諸先輩方にお教えを請う機会もあるだろうと考えたりしている。(2010,4,22)

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