08/06 勝利のキッス − LIFEの写真

先日、とあるニュースに感動した。アメリカのLIFE誌が休刊になって久しいが、”V-Day Kiss”という有名な写真をご存知だろうか?これは、日本が太平洋戦争(古い言い方だなあ、まあ僕の父なんざあ、大東亜戦争と言ってるからなあ・・・)で、無条件降伏したとき、つまり戦争に負けた日、ニューヨークのタイムズスクェアで写真家、アルフレッド・アイゼンシュタットによって撮られた写真だ。戦勝の知らせの狂喜した海軍の帰還兵が看護婦とキスしている写真なのだが、僕もいろいろとポスターを物色している時に気になっていた一枚だ。アメリカでは、10指に入るかどうかは判らないが、とても有名な感動を呼んだ素晴らしい写真である。最も、それが戦争である以上、ややもすると戦争賛美になってしまうといささか問題で、特に敗戦国である日本では微妙な感情をもって見ざるを得ないことも事実だ。ただ、この写真が素晴らしいのは、人間の素直な”喜び”が満面に表現されているところだ。

ところが、意外なことに、この当事者の二人、僕はてっきり恋人同士だと思っていたら、何と赤の他人なのだそうだ。で、看護婦さんの方は、早くからその人物が特定されていたそうだが、水兵の方は不明だったのだが、このたび62年の時を経て、その水兵が、80歳になられるテキサス州ヒューストン在住のグレン・マクドゥフィーさんと判明したというのだ。誰か、わからない永遠の謎でも良かったように思うが・・・

実は、アイゼンシュタットの写真は何点かウェブでもやっていたのだが、事情があって今はお蔵入りになっている。しかし、ライフの写真はマーガレット・バークホワイトの"Shightseers in the Crown of the Statue of Liberty"やアンドレアス・ファイニンガーの"New York 1958""Queen Mary on the Hudson River"などを売っているので、良い機会だからLIFE誌のことも調べてみた。概略的には1936年の創刊、ピークの1970年には850万部!を発行、しかしテレビに押されて1972年休刊、1978年から2000年までは月刊で復刊、2004年からはフリーペーパーとなり現在はまた休刊だそうだ。今後は"LIFE"ブランドで新しいビジネスを模索するらしいが、膨大な写真はウェブでも公開される予定だそうだ。1936年の表紙はマーガレット・バークホワイトのダムの写真だったそうで、女姓報道写真家の草分けだったとか・・・記事に写真が付けられるのではなく、写真にキャプションが付いている・・・こんなスタイルはLIFEから始まったのだなあ、と改めて感心しつつ、そういえば、当店のウェブの基本的な路線も同じ、ということは1936年から進歩していないのか知らん???妙な気持ちになるものである。いずれにせよ、何だか一枚の写真に物語があるということは素晴らしいことである。(2007,8,6)

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