● 1926年 リバプール高架鉄道のポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪LIVERPOOL OVERHEAD RAILWAY≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
商品名 :1926年 リバプール高架鉄道 3068LL
作品名 :LIVERPOOL OVERHEAD RAILWAY
作者名 :anonymous
製作年 :1926
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面t=1.5mmクリアーガラス
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
・ フレームの詳細

・ ディスプレーイメージ : 大きさの参考にしていただくためのイメージ写真です

・ 額入りジクレーアートについて
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたレプリカジクレープリントを、日本製の額装材料にてアート額装したものです。作品に奥行きを持たせるダブルマット(濃淡二重のマット)仕様です。
三重県伊勢市の伊勢和紙は江戸期より伊勢神宮奉書紙として漉かれ、伊勢神宮ばかりでなく全国の神社の神宮大麻(お札)として使用されています。インクジェットアートプリントへの取り組みに意欲的で、伊勢和紙アートペーパーは阿波紙と並ぶ新たなアート材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。無酸性和紙に顔料インクを使用することによりシルクスクリーン、リトグラフ、オフセットプリントに比べ、格段に耐光性・保存性が良く、長期にわたって鑑賞に耐えます。表面テクスチャーはマーメード紙やキャンソン紙程度の強さを持ち、厚めに乗せた顔料によって深みのある風合いが楽しめます。
製作にあたってはデジタル撮影、またはスキャニングした画像データに経年保存による傷の補修、色あせや黄ばみは原画の表現を損なわない範囲で色調・彩度の可塑修正を施し、再度、作品ごとの印刷プロファイルを微調整して仕上げ、新たなアート作品としてお楽しみいただけます。
● 1926年 リバプール高架鉄道のポスター
リバプール・マージー河岸の埠頭・ドックに沿って敷設されていたリバプール・オーバーヘッド鉄道のポスターです。
リバプール港がロンドン港に並ぶ英国の外航商船発着港となったのは17世紀末のことでした。大航海時代の覇者であったスペインやポルトガルが没落、英国がスペインの無敵艦隊を破ると英国とフランスが覇権を争い、ナポレオン戦争でのトラファルガー海戦の勝利で英国の海上覇権は揺るぎないものとなり産業革命へと至ります。この英国の台頭に歩調を合わせて発展したのがリバプールでした。特に西アフリカ、カリブ海+南部北アメリカを結ぶ三角貿易ではリバプールが拠点となり(これに対しインド、中国との三角貿易はどちらかといえばロンドンが主役を果たしました)、これで得た大量の綿花が世界に先駆けて産業革命を興した梃子となったのは後世良く理解されているところです。リバプールはイングランドの石炭産出地域、近代製鉄業の発祥地域にも近接しており、その発展は地勢的見地からも明快な理を得たものでした。リバプールの繁栄のピークは19世紀全般に渡るものであり、19世紀中ごろには三角貿易の流れが変質しつつありながらも代わって船の大型化につれてロンドンよりも大型船の出入りに長けたリバプールは移民船の発地としてその地位を保ちます。しかし、欧州本土側各港・各国船社との競争では不利であったため、概ね第一次大戦を境に衰退が始まり、第二次大戦でドイツ軍の激しい爆撃にさらされたことにより、英仏海峡側のサウザンプトンとの主役交代を余儀なくされました。
本作は戦間期に描かれたリバプール港の往時の繁栄の名残をみることが出来るポスターです。リバプール・オーバヘッド鉄道は1893年に開業した高架式の電気列車鉄道でした。架線は張らず、東京の銀座線や丸の内線と同様、電気を供給する3本目のレールを持った方式でした。リバプールのドックや埠頭をむすぶ鉄道はオーバヘッド鉄道開通以前にも地上部分に敷かれていましたが、火災を防ぐために蒸気機関車は使用されずに専ら馬による馬車鉄道でした。当然の結果として、深刻な渋滞が問題となっていたために平均の高さ約5mの高架で電気鉄道を敷設することとなりました。こうして開通したリバプール・オーバヘッド鉄道は、一定の輸送力にはなったものの、1902年から登場したトラム(路面電車)との競争では優位を示すことができず、むしろ外来の観光客に絶大な人気を誇るに留まったとも言われています。この点では、東京羽田の東京モノレールが想起されるところです。
リバプール・オーバヘッド鉄道は、戦後の客船時代の終焉、リバプールの街の衰退と歩調を合わせるように1956年には運航を停止、1957年には解体が始まりました。街の風景としては定着著しかったようで、解体を惜しみ反対デモなども起こされたと記録されています。古き良き時代のリバプールの光景が伝わる一枚です。
・ 雑感
鉄骨で組んだ高架を持つリバプール高架鉄道は、アメリカの高架鉄道に倣って敷設されたとされています。有名だったニューヨークの高架鉄道も廃線になっており、現在アメリカにも、1892年開業の第三軌条集電のシカゴ高架鉄道(シカゴL)くらいしか残されていません。地上5mほどの高架に電車が走る風景は一種独特の怪しさや猥雑な雰囲気をもっており、現代の都市景観のあるべき姿とはかけ離れているかもしれませんが、映画やドラマで見られるように大変絵になるものでもあります。(T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster BonVoyage INDEX
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ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster BonVoyage 一覧ページ
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】