38. 日本郵船博物館 氷川丸の模型

日本郵船博物館・氷川丸の模型

随分、日記が滞ってしまった。書くべき事と思っていたのは郵船博物館の氷川丸の模型のことだったが、もう6月の末になるが次女を連れて観てきた。模型の横にコピーの紙ぺらがおいてあったのでキープさせてもらった。以下、備忘録として引用

引用ここから 2014年2月18日(火)より「氷川丸」模型を一般公開しております。
本模型は戦前カナダ・バンクーバーの日本郵船の代理店で保管されていましたが、第二次世界大戦下の対日資産凍結によりカナダ政府に没収されました。
戦後、競売で本模型を落札したアメリカ人の遺族がウィスコンシン海洋博物館に寄贈し、同館で展示されていることが判明。その後何度かの返還交渉を経てこの度日本郵船へ返還が実現し、当館にて一般公開の運びとなりました。
本模型は「氷川丸」竣工時の設計図面に基づいて精巧に作られた籾山艦船模型製作所の作品であり、当社のみならず日本近代海運史にとっても貴重な文化遺産といえます。模型縮尺は実物の1/48、全長約340cm、幅約42cmです。
当館に展示されている同籾山製の「浅間丸」・「鎌倉丸」模型と、また山下公園に係留されている実物の「氷川丸」と見比べてみてはいかがでしょうか。
実物の「氷川丸」同様、数奇な運命を辿り返還された「氷川丸」の模型を、どうぞごゆっくりご鑑賞ください。 引用ここまで

ウィスコンシン海事博物館のお知らせでは

 

引用ここから Bon Voyage Hikawa Maru
Hikawa Maru, an 11-foot, highly intricate model of a Japanese passenger liner, is returning to its home country after gracing the Wisconsin Maritime Museum for the past 34 years. On Thursday, December 12, the 1,680-lb. Hikawa Maru will be carefully packed for its 6,000 mile journey to the NYK Maritime Museum in Yokohama, Japan, where it will join its full-size namesake, which is now a floating museum.
“It’s been our privilege to be caretakers of this iconic model for more than three decades,” says Rolf Johnson, CEO of the Wisconsin Maritime Museum. “We want to let the public know that Hikawa Maru will be leaving the community shortly but there’s still time to bid the model bon voyage. We’ve created a special goodbye card and encourage everyone to write a message or add their signature. Copies of these ‘goodbye wishes’ will be shared with our Japanese colleagues at their museum.” 引用ここまで

ウィスコンシンの新聞社のニュースでは

引用ここから The Hikawa Maru was sold in 1951 to a model collector in Vancouver and four years later to a car dealer in Iowa who donated it to the maritime museum in Manitowoc in 1979. NYK Lines paid the Wisconsin Maritime Museum for the model, though Johnson declined to say how much, and is handling the shipping expenses to Japan. 引用ここまで

いかにも、只で戻ったと勘違いしている人も多いようだが、新聞社のニュースの最後の段にあるように、日本郵船はお金を払って買い戻したのである。もちろん幾らだったかは知らない。もう4~5年前だったと思うが、船のお好きな方に聞いた話では、実は随分前からウィスコンシン海事博物館とは交渉をしていて、その時点ではウィスコンシン海事博物館側も同館の展示品として重要な物なので返せないという返事だったという。同館の模型入手の経緯は上記英文のニュースにあるように、1951年に競売で手に入れたのはバンクーバーのコレクター、4年後にアイオワの自動車ディラーの手に渡り、1979年にウィスコンシン海事博物館に寄贈されたという。僕が聞いた話の続きでは・・・本当かどうかはわからないが、氷川丸自体、あるいは模型自体よりも、第二次大戦時の資産凍結、戦勝によって没収競売・・・という経緯に大きな価値がある! という判断で買戻しの交渉が難航したのだということだった。繰り返すが、真偽のほどは定かではないし、お話をお聞かせいただいた方もどなただったか失念した。

残念ながら休館中の船の科学館、学芸員の清水さんから聞いたことがある。「小野寺さん、あの飾ってある模型は幾らくらいか知ってる?大きいのは三千万とかだよ」・・・模型って・・・大きなクルーザーが買える値段である(2014,8,24初稿、2015年加筆)

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