客船イル・ド・フランスのポストカード

“French Line S.S.Ile de France” ポストカード5種セット(送料無料)

客船イル・ド・フランスのポストカード

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500円 (税込)

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  • p2409b・・・アールデコ全盛以前から、フランスの海洋画家として安定した活躍を見せたアルバート・セビルによるイルドフランスのポスター。1930年頃。下部には“Harve, Plymouth, New York”と入り、1935年のノルマンディー就航以前のフレンチライン英国側寄港地がサウサンプトンではなくプリマスだったことが判ります。ファンネルが巨大に、やや流線形のように描かれているためにノルマンディーを描いたものと間違った解釈が多いのですが、ノルマンディーは就航当初からサウサンプトン寄港でプリマスを利用しておらず、船のデティールを見るとイルドフランスであることが判ります。アルバート・セビルの伝統的な水彩画からの転身とともに、黄色いショッキングな色使いで客船ポスターの代表作のひとつに数えられています(Albert Sebille, 1874-1953)
  • p2408b・・・アルバート・セビルによる客船イルドフランスのポスター。セビルは父親から絵の手ほどきを受け、パリで本格的に絵を学んだ後、フランス海軍のオフィシャル画家の一人となり、商業ポスター画家としても第二次大戦前まで息長く活躍しました。セビルの本来の伝統的水彩画の作風が見られる最後期のポスターで、客船イルドフランスが正確に美しく描かれています。このポスターが描かれたのはイルドフランス就航の1927年頃と思われ、下部には当時のフレンチラインの航路図も入り、セビルがアールデコの影響で幾分イラストレーションの方向に作風を変えてゆくことになるので意味深いポスターといえます
  • p2411b・・・アルバート・セビルによるフランス地方鉄道(Chemin de fer de l'État)とフレンチライン、ダブルネームのポスター。フランス地方鉄道は、1938年に統合されるフランス国鉄の母体となったフランス六大鉄道のひとつでブリターニュからフランス北西部をテリトリーにしていました。ルアーブルはセーヌ川河口に位置するフランス外航客船のターミナルですが、当時のルアーブル港の光景が良く描写されいます
  • p2419b・・・フランスの古典的ファッションイラスト画家、レオ・フォンタンによるイルドフランスをフューチャーしたフレンチラインのポスター。フォンタン本来の妖艶でクラシカカルな作風は見られず、僅かにフランス各地の風景を描いたコマの中の女性の描写にのみ本来の作風が垣間見られます。フォンタンが客船のポスターを描いたのは、知られる限り後にも先にもこの一枚のみです(Leo Fontan, 1884-1965)
  • p2412・・・フランスアールデコポスター画家、巨匠の一人ポール・コランによる1949年制作のフレンチラインのポスター。1947年に改装工事を受けて2本ファンネルとなったあとのイル・ド・フランスが描かれています(Paul Colin, 1892-1985)

豪華客船を象徴する船内空間といえば、数フロアぶち抜きの巨大アトリウム(ラウンジ)ですが、1927年就役のフレンチラインの客船イルドフランスがこの巨大空間のルーツです。フレンチラインの一等優遇方針に則りイルドフランスでは二等三等より一等乗客の定員の方が多く、「ギャングウェイを渡ればそこはフランス」のキャッチコピーに乗って米国人観光客の心を鷲掴みにしました。1935年のノルマンディー就航で旗艦の座を譲りましたが、ノルマンディー亡き後の戦後の大西洋航路で1959年までフランス船の主役を務めあげ退役、その後日本へ回航され、大阪湾でハリウッド映画の撮影に使用された後に解体されました。史上最高の客船がノルマンディーならば、イルドフランスは史上最も優雅な客船であったと称されます


○ オーシャンノートオリジナルポストカードについて

当ポストカードは、ヴィンテージポスターの画像データをポストカード用にレイアウトした精密レプリカです。元となるヴィンテージポスターには破れや傷み、退色やヤケがあるものが多く、折れや破れなどの傷み部分は画像修正し、質感を損なわない程度に色相・彩度、明度等を調整し発表当時のポスターの再現につとめています。プリントはオンデマンドアートプリント、通常のデジタルプリントとは違って水ににじまず、実際のポストカードとしても使用できます。
通常の屋内環境で30年から40年以上は鑑賞に堪え得る保存が可能なので、資料収集向けにも適しています

○ ベースペーパーとプリント

紙:0.27mm厚、特注カットアート紙(参考:官製はがき t=0.22mm)
寸法:148mmx100mm(裏面に淡グレー色で“POSTCARD”表記、郵便番号枠無し。郵便ハガキとして使用できます)
印刷:オンデマンド、ピグメント(顔料)インク、屋内30年以上保存鑑賞可
ベースペーパーは官製インクジェットはがきより、やや白色度高めです

○ 商品のお届けとお支払いについて
  • ポストカードシリーズは、普通郵便もしくは日本郵便クリックポスト(原則ポストカードセットで複数ご注文)にて御宅郵便受け投函でのお届けとなります
  • 他の商品も合わせ、合計5000円未満のご購入では、お支払いは銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済の3通り、ヤマト運輸代金引換はご利用できません。(システム上、ご購入画面に銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済しか表示されません)
  • 合計5000円以上のご注文では、お支払いは銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済に加え、ヤマト運輸代金引換もご利用できます。324円の代引き手数料が代金に加算されますが、ヤマト運輸宅急便扱いとなります
  • 額装アート商品と併せてご購入の場合は、ヤマト運輸宅急便でのお届けとなります

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● フレンチライン・客船イル・ド・フランスのポスター、雑感

退役したイル(イル・ド・フランスの愛称)は、シェラトンからの洋上ホテル再利用の話も断り、解体のために大阪の山本汽船(現存しません)に売船、ふらんす丸と名を変え日本に向かいました。1959年4月、大阪湾ではフランス公使も招かれ解体式、いよいよスクラップになるはずだったイルに、思いがけず最後の大仕事が舞い込みました。ハリウッドのMGMがイルを映画の撮影に使いたいと言ってきました。映画は1960年公開の“The Last Voyage”(邦題“最後の航海”)、一日4000ドル(当時は1ドル固定で360円なので144万円、ハリウッドにとって4000ドルは大したことがなかったとしても、昭和35年当時の144万円は大金だったでしょう)でレンタルされたイルは、爆破されて沈むところまでを見事に演じて果てました。映画のほとんどはイルの実写で自慢の4フロアぶち抜きの一等食堂も見ることができます。往年のフランスのフラッグキャリアーの哀れな扱いを嘆く声もある一方で、戦後2本ファンネルに改装されたイルの雄姿が記録された貴重なカラーフィルムがそこに残されたことも事実です。虎は死して皮を留め、イルは死してフィルムを残した・・・まずは見てから・・・ (T.O.)

● フレンチライン客船ポストカード INDEX

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フレンチライン・客船フランスのポスター1982 ポストカード フレンチライン・客船フランスのポスター1979 ポストカード フレンチライン・客船フランス(1962)のポスター ポストカード フレンチライン・客船リベルテのポスター ポストカード フレンチライン・客船ノルマンディーのポスター ポストカード フレンチライン・客船イル・ド・フランスのポスター ポストカード フレンチライン・客船パリのポスター ポストカード フレンチライン・客船フランス(1912)のポスター ポストカード フレンチライン・客船プロヴァンスのポスター ポストカード フレンチライン・客船サヴォア、ロレーヌのポスター ポストカード フレンチライン・客船トゥレーヌのポスター ポストカード フレンチライン・ブルゴーニュ級客船のポスター ポストカード

納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】

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