“Cunard R.M.S.Ivernia, Saxonia” ポストカード3種セット(送料無料)
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- p2684・・・1900年製作、客船イヴァーニア(またはサクソニア)が描かれたキュナードラインのポスター。作者不詳
- p2685・・・1903年製作、夜の海をゆく客船サクソニアが描かれたキュナードラインのポスター。作者不詳
- p2827・・・カルパチアのメモリアルポスター。カルパチアといえば、ロストロン船長によるタイタニック生存客の救助を忘れることができません。イヴァーニア、サクソニアより一回り小さく、姉妹船も持たない地味な存在でしたが。ニューヨーク港にタイタニックの乗客と救命ボートを乗せて入って来たカルパチアは、まずホワイトスターラインの59番埠頭で救命ボートを所有会社へ引き渡し、キュナードの54番埠頭へ移って自社の乗客となったタイタニックの乗船客を降ろしました。チェルシー埠頭はその役割を終えて、商業施設公園へと再開発が進められていますが、旧キュナード専用埠頭の入口にはカルパチアを称えるこのポスターが数年間掲示されていました
1893年に就役した客船ルカニアとカンパニアはブルーリボン客船(大西洋横断最速の称号)として英国のフラッグキャリアーたるキュナードラインの面目を大いに果たしましたが、皇帝カイザー・ヴィルヘルム2世率いるドイツ帝国の急伸は凄まじく、4本ファンネル高速船の前に、キュナードのみならず英独船の乗客実績で遅れをとった英国勢は苦境に立たされました。加えて、米国モルガン財閥が北大西洋海運の独占を目論み進める買収政策はキュナードをも呑みこもうとしていました。この買収攻勢をかわす目的で、当時最大の利益を得ることのできる客船として建造されたのが14250トンのイヴァーニアとサクソニア、一回り小さな13600トンのカルパチア、3隻でした。ドイツの4本ファンネル勢(NDLのカイザー級4隻とHAPAGのドイチェラント、全5隻)には大きさも速度もかないませんでしたが、3隻はキュナードの客船としては当時最大で15ノットと船速を抑えて徹底的に経済性を追求していました。このリバプール・カナダ・ボストンの中速路線は正解だったようで、その後ルシタニア級が就役してからもニューヨーク直行急行線とは別にキュナードの伝統的航路として続くことになります。イヴァーニアとサクソニアの成功がモルガン財閥の買収を防ぐことにどれだけ貢献したのかは明確な論述がありませんが、結果的に1905年頃に至り英国政府がルシタニア級の建造に政府融資を施すことになるものの北大西洋航路の海運会社で唯一、キュナードラインがモルガン財閥との関係を持たずに社命を保ったことは事実です
○ オーシャンノートオリジナルポストカードについて
当ポストカードは、ヴィンテージポスターの画像データをポストカード用にレイアウトした精密レプリカです。元となるヴィンテージポスターには破れや傷み、退色やヤケがあるものが多く、折れや破れなどの傷み部分は画像修正し、質感を損なわない程度に色相・彩度、明度等を調整し発表当時のポスターの再現につとめています。プリントはオンデマンドアートプリント、通常のデジタルプリントとは違って水ににじまず、実際のポストカードとしても使用できます。
通常の屋内環境で30年から40年以上は鑑賞に堪え得る保存が可能なので、資料収集向けにも適しています
○ ベースペーパーとプリント
紙:0.27mm厚、特注カットアート紙(参考:官製はがき t=0.22mm)
寸法:148mmx100mm(裏面に淡グレー色で“POSTCARD”表記、郵便番号枠無し。郵便ハガキとして使用できます)
印刷:オンデマンド、ピグメント(顔料)インク、屋内30年以上保存鑑賞可
ベースペーパーは官製インクジェットはがきより、やや白色度高めです
○ 商品のお届けとお支払いについて
- ポストカードシリーズは、普通郵便もしくは日本郵便クリックポスト(原則ポストカードセットで複数ご注文)にて御宅郵便受け投函でのお届けとなります
- 他の商品も合わせ、合計5000円未満のご購入では、お支払いは銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済の3通り、ヤマト運輸代金引換はご利用できません。(システム上、ご購入画面に銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済しか表示されません)
- 合計5000円以上のご注文では、お支払いは銀行振込、ゆうちょ銀振替、クレジットカード決済に加え、ヤマト運輸代金引換もご利用できます。324円の代引き手数料が代金に加算されますが、ヤマト運輸宅急便扱いとなります
- 額装アート商品と併せてご購入の場合は、ヤマト運輸宅急便でのお届けとなります
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● キュナード・客船イヴァーニア、サクソニアのポスター、雑感
イヴァーニアとサクソニアの船名は、1950年代になってキュナードのカナダ線に同じ1本ファンネルで再び使用されたため、現在でも幾らか馴染みのあるところです。やや小ぶりで建造されたカルパチアは、3年遅れて就役したこともあり、当時その船容が描かれたポスターは今日に伝わりません。ポスターには描かれなかったもののカルパチアは3隻の中で最も歴史に名を残す客船となりました。1912年4月、あのタイタニックの乗客を救助してニューヨークに運んだのはカルパチアでした。巡航15ノットのカルパチアは、船内の暖房も止めてファンネルが焼ける程の全速力でタイタニック救助に向かいます。その時の船速は18ノットに達したといわれています (T.O.)
● キュナード客船ポストカード INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】