● 1979年 ジョン・マットス 客船フランスのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪Norddeutsche Lloyd, BREMEN - Havre - London - Sotheampton≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :John Mattos
製作年 :1979
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1979年 ジョン・マットス 客船フランスのポスター
8000万ドルにも及ぶけた外れの船価をかけて伝説の名船ノルマンディーの再来を期して建造された客船フランスの就役は、フランス国家・国民のプライドを大いに満足させるとともに乗船需要激減の中にあってもトップシーズンの消席率もまずまずでしたが、その高い人気とは裏腹に大型高速客船の燃料消費は膨大でその運用は苦難の伴うものだったといわれます。フランス建造の立役者だったドゴール大統領の引退とオイルショックはフランスに止めを刺すことになり、1974年にはとうとう仏政府の補助金が打ち切られたことにより運航停止に至ります。係船されるまま行き先が決まりませんでしたが1977年、一旦アラブの大富豪がフランスを購入するも利用を断念、1979年ノルウェイの船会社NCL・ノルウェージャン・クルーズ・ラインに転売され大改装、1980年クルーズ客船ノルウェイとして再就役しました。当時のフランス人の感情を推し量ることは困難ですが、フランスを買い取ったNCLの試みはこの名船に対するリスペクトと「客船フランスブランド」の利用が巧みな入り混じったもので、1979年、何と再就役するノルウェイの船内装飾のために客船フランスとフレンチラインをモチーフにしたポスターを当時の若手新進デザイナーたちを起用して描かせます。こうして世にも珍しい7枚の連作ポスターが生まれ、客船フランスの挿話に1ページを加えることになりました。尚、7枚のポスターに起用された6人のデザイナーたちは、より名を成してデザイナーとして大成した者もあれば、筆を折ったものか逝去したものか今日に名が伝わらない者もあります。オリジナルは全てリトグラフで、客船ノルウェーの乗客や関係者に配布されました。(記録に残されていませんが、乗船客全員に配布されたとは考えにくく、乗船客には廉価で販売されたのかもしれません)
本作を描いたジョン・マットスは1930年代のニューヨークアールデコを最も当時ののように再現することにかけては第一人者として強い存在感を持っているいわゆるモダンアールデコのデザイナーです。このポスターをデザインした当時は現在ほどのビッグネームにはなっておらず、絵も手描きでかなりソフトな印象の作品に感じられます。6人のアーティストたちにお題が課せられたものか否かは判りませんが、ここまでロマンチックな客船ポスターも他にはありません
・ 雑感
7枚の連作ポスターの中で最も人気を博したものです。コンピュータで絵を描くのはもう少し時代が下ってからのこと、エアーブラシを使ったことと思われますが、描くのは大変だったと思います。また、1979年と言えば完全にオフセット印刷の時代、古のリトグラフの摺り手はおおかたリタイアしていたと思われ、このポスターを摺るのはなかなか骨の折れる仕事だったと想像されます (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】