● 1961年 客船フランス・船首の写真 額入りジクレーアート
≪SS France, The Bow≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
撮影者 :anonymous
撮影年 :1961
額縁・マット : カマボコ型 12mm t=1.5mmx2枚ダブルマット 前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1961年 客船フランス・船首の写真アートプリント
1961年、進水を前にした客船フランス船首の写真です。
かつて、大きな客船の船首の写真を撮れば、堂々とした圧倒的な量感を感じさせるものでしたが、客船フランスの船首はむしろスマートで優雅な美しい曲線を描いています。この絞り込まれた船首は、もちろん写真映りを良くする(つまり見た目を良くする)ためにデザインされた訳ではありません。ウラジミール・ユルケビッチという造船技師の発明でした。
帝政ロシアで海軍の造船技官を務めていたユルケビッチはロシア革命から逃れフランスに亡命、フランスのT6計画(ノルマンディ建造計画)に自らのユルケビッチ船首を持ちこみ、仏海軍工廠の設計陣を相手したコンペの水槽実験で圧倒的な優位性を証明し、ユルケビッチ船首をノルマンディーに採用させることに成功しました。それまでの艦船船首のデザインが直線的なものだったのに対し、ユルケビッチの船首は洋ナシ型とも言われ、デッから船底に向かい中間がグッと絞り込まれた形状をしていました。これによって造波抵抗は大幅に減り、同速力を得るのに機関出力は80%程度で済みました。実は、このユルケビッチ船首は我々日本人にも馴染み深いもので、あの戦艦大和の船首形状がこれにあたり、(大和では水線下の球状艦首ばかりが取り沙汰されるものの、船首全体のデザインとしてはユルケビッチ・ロシア時代の洋ナシ型と言えます)、今でも記憶深いあの大和の流麗な船首の曲線はノルマンディーと同じ考え方によるものです。
ノルマンディーの設計を受け継いだ客船フランスは、船全体がやはり曲線と面曲線で構成されおり、船首だけがズームアップされたこのような写真を見ると、機能美とともにある種のエキゾチックささえ漂います。偉大なるフランスの文化遺産です
・ 雑感
この写真の撮影者や事情は不明のままです。しかし、客船フランスの進水式以前の写真で、かつこのような芸術的な視点で撮影されたとなれば条件は限られ、造船所に入って自由にレンズを構えることの出来たプレス関係者であることは確かです。これほど優美な曲線を持つ船が造られることは、恐らくもうないでしょう (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】