1907年客船モーレタニアの写真 3303LL

● 1907年客船モーレタニア・プロペラの写真額入りジクレーアート
　≪SS Mauretania's Propeller≫

額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください

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1907年客船モーレタニアの写真 3303LL
販売期間:
価格:	12,400円 (税込)
額・マット:
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送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます

撮影者　：anonymous
撮影年　：1907
額縁・マット　：　カマボコ型　12mm　t=1.5mmｘ2枚ダブルマット　前面1.8ｍｍ厚UVカットアクリル（クラレ・コモグラス）
　　　　　　　　　　額縁とマット色をお選びいただけます
　　　　　　　　　　　・黒艶消し額縁Ｘブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
　　　　　　　　　　　・白ツヤ額縁Ｘネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ　：　410ｍｍ　ｘ　525ｍｍ
作品サイズ　：　272ｍｍ　ｘ　407ｍｍ　（内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm）

当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています

● 1907年客船モーレタニア・プロペラの写真アートプリント

タイン河、スワンハンター造船所のドッグで撮影されたモーレタニアのスクリュープロペラの写真です。ルシタニアとモーレタニアは世界初の蒸気タービン大型客船で、両船の成功によって高速大型客船の機関はレシプロから蒸気タービンへと変わってゆくことになります。チャールズ・パーソンズの蒸気タービン船タービニアが、スピッドヘッドの観艦式で「暴走」のデモンストレーションを行ったのが1897年、それからわずか10年で蒸気タービン船時代が訪れたことになります。写真に写る4軸のうち、外側2軸は高圧タービンで4枚プロペラ、内側2軸は低圧タービンで3枚プロペラという組み合わせになっています。
現代の大型客船は速度が程ほどで問題になりませんが、かつては速度至上主義の風潮もあり、しばしば振動の問題に悩まされました。ルシタニアとモーレタニアの姉妹船では、一足先に完成したルシタニアで問題のなかった振動が、モーレタニアではブリッジで人が立っていられないほどの悩ましい問題となりました。この振動は、設計時にコンピュータで様々な解析が可能な現代では事前対策が打てますが、当時は「浮かべて走らせてみないとわからない」代物であり、1969年に就役したQE2でさえ悩まされた問題でした。結局、プロペラの形状に問題があるという結論に至ったものの、交換は1908年から1909年の冬の入渠で行うこととなり、就役した1907年から1908年は船尾の補強で振動を軽減することとし、写真に写る竣工時のプロペラで航海することになります。ルシタニア、モーレタニア共に大西洋横断最速記録を更新し、ドイツの4本ファンネル客船が保持し続けていたブルーリボン船の座を英国に取奪還しましたが、同じ設計のルシタニアよりもモーレタニアの方が船足は若干速かったようで、ルシタニアが更新した速度はモーレタニアが塗り替え、最終的にモーレタニアは1907年にブルーリボン船の座に就くと、以後1929年まで23年間に渡りその座を守り続けました。
モーレタニアはこの写真に写されたプロペラそのものでブルーリボンを獲得したことになりますが、実は1908年の5月には4軸のうち1軸のプロペラの羽一枚を浮遊物との接触で失い、1908年一杯は3軸での運転を余儀なくされました。ところが、3軸で運転された期間の大西洋横断平均速度が何と24.8ノット、3軸でも全くといっていいほど速度が落ちなかったということになります。巡洋艦同等の性能で建造されたとはいえ、その高性能ぶりを改めて示すエピソードです。ちなみに、1909年から新しいプロペラによる航海が始まるとモーレタニアの振動問題は軽減され、大西洋横断の最速記録も26ノットを超えました

・雑感

少々古い例になるものの、ルシタニアやモーレタニアから、1988年のル・マンで優勝したジャガーXJR-9、通称シルカットジャガー、12気筒7000ccのモンスターマシンを思い起こします。両船はいわば、このシルクカットジャガーのエンジン・シャシーの上にロールスロイスの車体を載せたような船だったのではないかと・・・モーレタニアは第一次大戦後、ボイラーを石炭炊きから重油炊きに改造、1934年、客船クイーンメリーの就役を迎えて退役しますが、その最終航海でさえ24ノットの高速で大西洋を横断しました。けた外れの性能と信頼性を持つ船だったことは疑いの余地がありません (T.O.)

【Maritime Gallery Ocean-Note】

● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX

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