● 1936年 客船ノルマンディー・プロペラの写真 額入りジクレーアート
≪SS Normandie's Propeller≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
撮影者 :Pierre Boucher
撮影年 :1936
額縁・マット : カマボコ型 12mm t=1.5mmx2枚ダブルマット 前面1.5mm厚クリアーガラス
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1936年 客船ノルマンディー・プロペラの写真アートプリント
客船ノルマンディーのスクリュープロペラ、フランスの写真家ピエール・ブーシェによるアート写真です。
客船ノルマンディーのくびれた船首の船体ラインズはロシア出身のネイバルアーキテクト、ウラジミール・ユルケビッチのアイデアによるものでした。英国の戦艦ドレッドノートが就役すると、列強各国はドレッドノートに匹敵する戦艦の建造に邁進します。ロシアも同様で、ドレッドノートより一回り大きく、26ノットの航海速度を持つ戦艦の建造を計画します。ユルケビッチは自身の考案したやせ型艦首のアイデアを提案、水槽試験の結果ユルケビッチ案の採用が決まります。ところが・・・第一次大戦とロシア革命、ユルケビッチ案は水泡に帰してしまいました。ユルケビッチは革命派によってロシアを追われフランスのルノーで自動車組立工として働いていました。するとある日、客船ノルマンディーの建造の話が耳に入り、自分がかつて考えたアイデアをどうしても試したい・・・様々な伝手を頼り、やっとアトランティック造船所にやせ型艦首のアイデアを提案することに成功しました。造船所は慎重でしたが、水槽試験の結果、ユルケビッチの船体ラインズは30ノットの速度を絞り出すのに16万馬力、フランス海軍工廠の船体では20万馬力必要という劇的勝利を収め、ユルケビッチ案の採用が決まりました。その後、水槽試験用模型は当時世界最先端の知見を持つハンブルクの水槽試験に持ち込まれ再試験、この際にドイツの造船工学の権威であったケルプ博士は、船体ラインズの優秀さを認めながらプロペラの共振に対する杞憂も付記しました。「4枚プロペラにした方が安心だ」と。博士の不安は的中、造船所はフランス製の3枚プロペラをノルマンディーに取り付けますが振動に悩まされることになります。結局、ノルマンディーは英国製の4枚プロペラに変更することとなり、1936年のシーズン終了後の入渠で交換されることとなります。この写真が、新たに交換されるのを待つ客船ノルマンディーの4枚プロペラです。
写真家ピエール・ブーシェは1908年生まれ、シュールレアリズムの写真家として知られ幻想的な作風が持ち味です。陰影で表現されたプロペラ、写真芸術が広まった戦後のものかと見紛うモダンな表現です
・ 雑感
ノルマンディーは4枚プロペラに交換後、振動問題は大幅に軽減されました。実はライバルとなるキュナードのクイーンメリーも同じ問題を抱えてプロペラを交換しました。新しいプロペラに交換されたライバル同士、ドックに入るごとに改装を施され、トン数ベースの世界最大の座も奪い奪われ、そして互いに新しいプロペラを得て大西洋最速横断最速=ブルーリボン客船の座も奪い奪われ・・・客船黄金時代の最後の光芒を放つことになります (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】