● 1938年 ニューヨークの写真 額入りジクレーアート
≪Broadway to the Battery≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
撮影者 :Berenice Abbott
撮影年 :1938
額縁・マット : カマボコ型 12mm t=1.5mmx2枚ダブルマット 前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1938年 ニューヨークの写真アートプリント
アメリカの女性写真家ベレニス・アボットの作品。1938年ニューヨーク港、ノースリバーの風景。自由の女神の手前の客船はノルマンディーです。
ベレニス・アボットは1898年、オハイオ州スプリングフィールド生まれ、大学卒業後ニューヨークに移りグリニッジビレッジで哲学者、写真家、小説家などとルームシェアしながら表現の方法論を磨きました。パリに渡り写真家マン・レイのスタジオで働き始めると、マン・レイはほどなく集中力の高いアボットの暗室作業に感銘を受け、自らのスタジオを自由に使う許可を与えました。パリのモンパルナスを中心とした活動では成功を収め、この時期にマン・レイの紹介でやはりモンパルナスで活動していた写真家ジャン=ウジェーヌ・アジェと出会います。アジェが撮ったパリの写真は、後のアボットによるニューヨークの写真に強い影響を与えました。アジェは1927年に亡くなりますが、この時にアボットはアジェの写真を可能な限り買い取り、アジェの写真家としての名声はアボットがフランス第三共和政期のパリを記録した貴重な写真としてアメリカに紹介したことによるものでした。アボット自身は、1929年にこのアジェの写真をニューヨーク近代美術館に購入させようと一時帰国した際にニューヨークの写真に取り組む決心を固め、パリの自身のスタジオを閉鎖、以後1930年代はニューヨークの写真を撮ることに専念しました。シュールレアリストのマン・レイと関わりを持ちながら、アボットの写真は全く方向性を異にし、ニョーヨークのありきたりの日常を撮り続けた活動は戦後のストリートフォト隆盛のはしりかもしれません。アボットの活動はニューヨーク市立博物館やグッゲンハイム美術館のサポートを得ることに成功し「Changing New York」プロジェクトとして成就しました。
アボットの撮影活動は、ニューディール政策によって失われ変わりゆくニューヨークをテーマとしていましたが、何故か多くの客船が出入りするニューヨークにありながら客船ノルマンディーを写したものが複数存在します。確かなことは伝わりませんが客船ノルマンディーへの思い入れがあったように思われます
・ 雑感
この写真と出会ったのは、決して客船ノルマンディーの写真を探している時ではありませんでした。調べごとをしていて、あるニューヨークの資料を見ている時に目に飛び込んできました。すぐにノルマンディーだと判りました。膨大な数の写真の中でも、この写真は摩天楼の構図も特徴的で目に入り易いことはあったにせよ、客船ノルマンディーの強烈な存在感を改めて感じました。8X10の大判カメラで撮影された精緻な写真は珠玉の出来で、アボットの写真がそのように評されるように、この写真もまた切れ味が抜群です。それにしても・・・客船はニューヨークが似合います (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX
※写真画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】