● 1953年 日本郵船・氷川丸 シアトル停泊の写真 額入りジクレーアート
≪MS Hikawa Maru Holding at Seattle≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
撮影者 :anonymous
撮影年 :1953
額縁・マット : カマボコ型 12mm t=1.5mmx2枚ダブルマット 前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 525mm x 410mm
作品サイズ : 407mm x 272mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは417 x 282mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1953年 日本郵船・氷川丸 シアトル停泊の写真アートプリント
1953年、日本郵船・氷川丸、シアトル港にて停泊・荷役作業中の写真、撮影された1953年は氷川丸が11年振りにシアトル航路に復帰した年でした。
氷川丸は1930年、日本郵船の大規模な船腹更新によって、平安丸、日枝丸とともにシアトル航路のために建造されました。同じ太平洋航路でも、サンフランシスコ航路とは違って大圏コースで北緯50度を越えての航海、船体はサンフランシスコ航路の浅間丸級より1.5倍ほど厚い15~19mm厚の鋼板が使用され、ハウスも一段高くしてブリッジを設けました。浅間丸級や欧州航路の靖国丸・照国丸と比べれば少々野暮ったい外観となりましたが、ピアノを床にボルト止めしなければならないほどの荒れた太平洋を行き来するためにはやむを得ないことで、一方、この頑丈な構造のお陰で、太平洋戦争中に3度の触雷に見舞われながら沈没を免れました。戦争中は病院船として南方と横須賀の往復に就き、末期には違法行為ながら戦地への重油輸送も行いました。一度に運べる量はおよそ600トン、海軍の命令は無慈悲なもので、病院船としての違法行為を強いた上に、その乗員の生命と引き換えで運べる重油はたった600トンだったということになります。戦争が終わると、外航貨客船で生き残ったのは氷川丸一隻のみでした。
終戦後、戦地からの引き揚げに活躍した後、内航航路で客船運航再開、ロイド船級を再取得するとスカジャップ(占領軍日本商船管理局)HO22のナンバーを与えられ船腹に大きく記載して外航も再開、最初は不定期の条件で、やがてニューヨーク航路の貨物船として働きました。このニューヨーク航路の航海の際、サンフランシスコ平和条約締結のための国際会議で接待に使用する食糧や酒の輸送を氷川丸が担いますが、たまたまサンフランシスコに停泊する氷川丸を日本の全権大使である吉田茂総理が見つけ、近習の者に尋ねます。「何故、日の丸を上げてないんだ?」・・・スカジャップ管理下では禁じられている由の答えを聞いた吉田は「一日も早く講和乗客を締結しなければならない」と語ったといいます。講和条約は1951年に締結され、翌1952年に発効。氷川丸は11年振りにシアトル航路に復帰しました
大きさの違いはあれど、1万トンを超える戦前のオーシャンライナーで保存されいるものは世界広しといえども、横浜の氷川丸とロングビーチのクイーンメリーだけです。無論、華やかだった大西洋航路のクイーンメリーはビッグネームですが、クイーンメリーの就役は1936年、氷川丸は1930年、6歳年上で氷川丸は現存する最古のオーシャンライナーということになります。両船ともに保存にかかる手間と費用は大きく、クイーンメリーは近い将来存続の危機を迎えるかもしれないと言われます。両船ともに個人的には世界遺産になっても不思議はないと考えますが、大いに憂慮すべき事態に差し掛かっていることは広く知られるべきです (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】