● 1930年 客船オイローパの写真 額入りジクレーアート
≪SS Europe, Norddeutschen Lloyd≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
撮影者 :anonymous
撮影年 :1930
額縁・マット : カマボコ型 12mm t=1.5mmx2枚ダブルマット 前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 525mm x 410mm
作品サイズ : 407mm x 272mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは417 x 282mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中の写真家やアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せは銀塩写真とは比較にならない耐光性を持ち数十年単位の鑑賞に耐えます。写真データに傷や劣化の補修、コントラストなどの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1930年 客船オイローパの写真アートプリント
莫大な戦時賠償は残ったものの、ドーズ案によって米国資本を得て、ケインズ学説と一致する積極的公共投資の実行により、意外にもドイツは第一次大戦からの復興をいち早く遂げつつありました。賠償で大型客船を全て失ったドイツに唯一残されたのは、終戦時に建造中断していた客船コロンバスだけでした。このたった一隻の虎の子コロンバスが大成功、自信を得た北ドイツロイドは米国で大量の社債を発行し、コロンバスとローテーションを組むための35000トン級客船2隻の建造に取り掛かりました。ところが、英仏両国がこの2隻をはるかに上回る8万トン級客船、後の客船ノルマンディーとクイーンメリーの建造を計画、ドイツは急遽35000トン級で建造が始まった両船を5万トン級にスケールアップ、両船は速度でキュナードラインのモーレタニア、大きさでベランガリアを超えるべく計画が変更されます。こうして誕生するのが世界初のスーパーライナー、客船ブレーメンとオイローパでした。しかし、35000トン級客船の建造のためにすでに用意された鋼材の差し替えが間に合わず、オイローパは35000トン級客船の鋼板のままで建造されました。ブレーメン、オイローパ共に、第二次大戦中は係留されるのみで仮想巡洋艦や輸送船としての活躍の場はありませんでいたが、ブレーメンが半ば略奪場のように船内が荒れ放題になった揚句、最後は自爆・爆沈の運命を辿ったのと対照的に、オイローパはクルーの必至の努力で無事に終戦を迎えました。オイローパは戦後、賠償でフランスに引き渡されフランス客船リベルテとして再び活躍しましたが、薄い鋼板には最後まで苦しめられたといわれます
・ 雑感
ブレーメンとオイローパは姉妹船ではありませんでした。遠目には流線型といわれたハウス前部のデザインが酷似していますが、ファンネルの形状がブレーメンでは洋ナシ型で傾斜があるのに対し、オイローパでは楕円で直立しています。このため、心なしか35000トン級客船の薄い鋼板で建造されたオイローパの方がどっしりと安定した印象を受けます。一説では「ブレーメンとオイローパが二隻での週航を目論んだものの、巡航速度が届かずにコロンバスと三隻体制でローテーションを組んだ」といった記述の資料も散見されますがこれは間違いで、最初からコロンバス、ブレーメン、オイローパによる三隻でのサービスが予定されていました。コロンバスは、ブレーメンとオイローパの就役に合わせて機関を蒸気タービンに換装し23ノットまで速度を上げ、このブレーメン、オイローパ、コロンバスの大西洋横断定期航路は好評で、世界恐慌後の1930年代前半でも7割以上の消席率を記録しました。好調なブレーメン、オイローパのコンビを強化するため、ヒットラーの命令によって第三船のビクトリアが計画されましたが実現に至らず、5万トン級の第三船ということ概略以外には図面も今日に伝わっていません (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Photo Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】